『音を視る 時を聴く 坂本龍一』展を観に行った感想など。




東京都現代美術館で開催中の『音を視る 時を聴く 坂本龍一』展に行きました。

こちらの感想です。

基本情報など

東京都現代美術館で開催、会期は2024/12/21~2025/03/30。

開館時間:10:00~18:00

室内、屋外含め12作品が展示されています。

観覧料は一般で2,400円。

公式サイトでは、土日は大変混雑するので、平日午前がおすすめとありましたが、

火曜日午前10時過ぎに行ったらチケット売り場は長い列ができていました。

オンラインチケットがおすすめです。

そして入場制限もありました。でも体感として15分くらいだったと思います。

ただ、観終わって、12時過ぎに外にでたら、入場制限はなかったので、

昼時にはいるのも一つの手かもしれません。

観覧して思ったのは、時間がたりない。午後東京を出ないといけなかったので、

2時間くらいを想定していましたが、

1つ目の映像作品を観終わったころには1時間以上経過していました。

他にも映像作品はあるので、全部フルで見ようと思ったら、

3時間はかかってくると思います。

時間に余裕をもって、行かれることをお勧めします。

作品でいいと思ったもの

作品①坂本龍一+高谷史郎

≪TIME TIME≫2024

とても長い作品でしたが、流れる音も(多分)能の曲、雅楽の楽器の音、さまざまな水の音、何かがぶつかる音など重層的で、映像も三つの大画面に流れる水の映像、田中泯さんの映像など思わず見入ってしまい、長時間でもすべてを見終えるまでその場を離れることができませんでした。

また田中泯さんの語りで、能の『邯鄲』、夏目漱石の夢十夜の第一夜が流れていたのも、映像、音楽とあっていて、とても印象的でした。

作品⑧

坂本龍一+高谷史郎

≪LIFE-fluid,invisible,inaudible≫2007

3×3のグリッド状に配置し、天井から吊られた9個の水槽の中に霧を発生させ、映像が投影されるというインスタレーションです。

水槽のなかでゆらめく水、立ち上る霧、床に投影される水のたゆたう映像など様々な形態の水を同じ場所で見られていることがなんだか不思議な気がして、とても全体を歩いて観ながら、ここちよい感じがしました。

作品⑫

坂本龍一+真鍋大度

≪センシング・ストリームズ2024-不可視、不可聴(MOT version)≫

中庭に設置された巨大な複数のスピーカーから音が流れ、帯状のディスプレイに映像が流れる作品。

外に設置されたアンテナによって収集された電磁波の流れを可視化、可聴化したものだそうです。

晴れた午前の屋外で聞くとたまに入るノイズ的な音でも不快に感じにくいくらい、心地がいい空間でした。

展覧会としてよかった点

通常展覧会で作品名などの情報は紙のリーフレット、解説は壁にありますが、

こちらではQRコードを読み込むことで、スマホの画面上に表示させることができるし、

ファイル保存すれば、帰ってからでも見られます。

インスタレーションって、何も情報なくても、何か感じ取れるものはあるとは思います。

でも今回の展示作品の解説は何からインスピレーションを受けたか、

何を表現しようとしているのかも書いてあります。

展示作品、特に映像作品は長いものが多いので、何の情報もなしにずっと見続けるのは、

ちょっとつらいかもしれないので、これがあると理解の助けになって、よかったです。

気になったところ

1スペースごとに1作品という展示でしたが、映像作品のスペースがちょっと狭いと思いました。

予想以上に来場者が多かったのかもしれませんが。

平日の午前に行きましたが、入場制限をかけている割に、

どこも混雑していて、ちょっと立ち止まって観るスペースを確保しづらい状態でした。

できればもっと広い国立新美術館でやるとか、もしくは入れる人数を

もう少し減らすとかしたほうがよかったのではと思いました。